昇進を打診されたとき、正直まったく嬉しくありませんでした。
なぜなら私は、もともと「役職」や「肩書き」への執着がなくて、 むしろそれによって生活が不自由になることの方が不安だったからです。
これまでプロジェクトリーダーを任された経験もあります。 だけどその分、家族との時間が削られ、 「頑張っても、家庭を犠牲にしてまで得るものが本当にあるんだろうか?」 という疑問がいつも心の中に残っていました。
キャリアアップが悪いわけじゃない。 でも、自分にとってそれが「幸せな選択」なのかどうか。 そのモヤモヤの正体を整理するために、私はこんな“3つの問い”を立ててみました。
問いを重ねていくうちに、これまでの経験や、今の自分の気持ちがクリアになってきたんです。 そのひとつが、41歳で転職したときの体験でした。育休以前から働いていた会社はブラックな現場、産休、育休はとったものの働き方は変わらず、41歳で転職活動をしたんですよね。
そこから、もう会社にすべてを預けるような働き方は卒業したんです。 41歳でブラック企業を辞めた経験が、自分の中の価値観を大きく変えたんです。
今の私は、「会社はお金を稼ぐ手段」として割り切っている部分もあるし、 それ以上に、家族との時間や、自分の気持ちに正直にいられる働き方を大切にしています。
若い頃は、“評価されたい”“頑張りを認められたい”って思っていたこともあました。 でも、子育てを経験した今は、こんなふうに感じています。
仕事の代わりは誰かができる。でも、家族の代わりはいない。
だからこそ、「誰かの期待に応える」よりも、 自分と家族が納得できる働き方を選ぶようになったんです。
「あなたなら当然受けると思ってたよ」と言われたとき、 私はただ「価値観が違うんだな」と思っただけ。
彼女たちは、家庭も仕事も頑張ってきた人たち。 だからこそ、“昇進=チャンス”という見方だったんだと思います。
でも、私にとってはその“チャンス”が、重たく感じられて仕方なかった。
ああ、やっぱり会社員ってこうあるべき、が強いんだな
そう気づいたとき、「私はもっと、自分の軸で働いていきたい」と思ったんです。
そんなふうに言われたわけじゃないけど、そういう空気感はたしかにありました。
でも私は、“損得”では判断しなかった。
むしろ、「このまま無理して働いたら、自分が壊れちゃうかも」 そんな直感の方が、ずっとリアルだった✨
私にとっての“得”って、 「毎日を穏やかに過ごせること」だったり、 「子どもと笑いながらご飯を食べられること」だったりするんですよね。
肩書きじゃなく、自由に選べる働き方こそが、私にとっての“得”でした。

肩書きじゃなく、自由に選べる働き方こそが、私にとっての“得”でした。
ただ、“自分の人生を、会社に設計されたくない”という思いが強かったんです。
仕事の進め方も、キャリアの形も、 誰かのレールに乗せられるのではなく、自分で選びたい。 そして、いつでも身軽に動ける自分でいたい。
その自由を保つには、昇進はちょっと重たすぎた。
それに、“人を育てる役割”まで背負うのは、 正直、今の私には無理だなって思ったんです。
だって、家庭ではすでに「育てる」ことに日々向き合ってるから。
子育てだけでも十分重たいし、責任だってある。 これ以上、仕事でまで“育てる責任”を背負ったら、 きっと私は、自分のことを見失ってしまう。
【まとめ】
私が昇進を断ったのは、「逃げた」わけでも「自信がなかった」わけでもありません。
ただ、今の自分にとって何が大切かが、ちゃんと見えていたから。
働き方に正解なんてないし、キャリアの形も人それぞれ。
でも、「誰かの正解」ではなく、「自分の納得」を優先していい。 そんなふうに思えるようになったことが、私にとってのいちばんの収穫でした。
そこから私が始めたこと、についてはこちらの記事に👇

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